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第32回日本口腔腫瘍学会@札幌

2014年01月27日
1月23-24日の日本口腔腫瘍学会のワークショップで
「口腔癌原発巣の進展診断と再発の検出におけるCTの役割」
というお話しをさせていただきました。

正直、この様なお話しを頂いて嬉しい反面、進展診断と再発検出にはCTよりもMRIの方がそのシークエンスの多さ、細胞密度の画像への反映、組織分解能の高さ等からMRIの方が有意というコンセンサスがほぼ得られている昨今、正直困りました。
また、私は2年程前から周術期の仕事が忙しく(スタッフが辞めて外来スタッフが1人になったのが理由です)、診断はUS以外ほとんど行っていなかったので一度は断ったのですが、座長N教授の熱いハートに押し切られた形で承諾しました。

振り返ると受けて良かったと思います。
ありがとうございました。

今回、
進達度診断については病理組織をゴールデンスタンダードとしCT画像とMR画像と病理組織との対比をし、
再発については術後2年間のCT画像の軟組織の変化を中心に非再発例と再発例の対比を行いました。

対象とした症例は77例と多く、タイトなスケジュールのなか少々きつかったですが、
若い頃、画像診断をクイズに置き換え病理が出るたびに一喜一憂していた(あくまで心の中でですが)のを思い出し、なんだか若返った気がしました。

今回の結果は口腔腫瘍学会の「口腔癌診療ガイドライン」のQA同様の結果となりました。
ぜひ、腫瘍を扱う先生方には術前画像診断や術後の経過観察での画像オーダー等に迷った場合、このガイドラインを参考にして頂けたらと思います。

結果としては
進達度診断では、
舌癌・頬粘膜癌はMRIが必須。
歯肉癌はMRI+CTが必須です。
組織分解能が高いと言われているMRIが舌癌の口底浸潤の描出においてはCTに劣る結果となった点は面白かったです。
口底浸潤の有無はT因子に大きく関与することはないのですが、舌下腺下方には予後因子の一つと言われる舌下神経や舌下動脈があるのでこの点は重要な知見になると追います。
理由は簡単。。腫瘍と舌下腺は似たような信号強度を示し、境界のメルクマールとなる脂肪の描出はMRIの空間分解能の低さから困難だからです。
この点、ぜひ臨床の参考にして頂ければ嬉しいです。

再発に関しては私の学位論文と同じ結果となったのは大変嬉しかったです。
私の論文は正常の経過のみを追ったのですが、再発例はその逆をたどると言うことです。
しかし、本ワークショップでは再発に関しCTよりもMRI(DWI+ダイナミック造影の組み合わせ)が現時点ではBetterであると強く感じました。
ワークショップで御一緒した岡山大学のY講師、北大のM准教授の御講演は素晴らしかったです。

今回の学会でのもう一つの楽しみは「支持療法のセッション」でした。
このセッションの参加者は少なく残念な感じでしたが、
長崎大学の「放射線治療バンドル」の発表は大変興味深く聞かせて頂きました。
この放射線治療バンドルの中に私が昨年の口腔腫瘍学会で発表したスペーサーを組入れて頂けていたのは大変嬉しかったです。
ただし、スライドに出ていたスペーサーを見ると厚みや素材等少々気になる点があり、
昨日の岡山でのシンポジウムでお会いした長崎大学の予防歯科の教授にメールして確認したいと思います。

また、カンジダ数と粘膜炎との関係を調査した発表があったのですが、口腔診断学会雑誌に掲載される予定の東北大学S先生と共同で行った研究結果とほぼ同様の結果だったので嬉しかったです。

なにはともあれ、久しぶりに故郷の札幌に帰ることができ楽しい学会でした。

来年も宜しく御願いします!!
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