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分子標的薬の粘膜障害

2013年06月15日
2012年12月に抗EGFR抗体のアービタックス(セツキシマブ)が進行頭頸部がんと再発転移頭頸部がん(どちらもSCCa)に対し保険適応されました。
進行頭頸部がんに対し、PF、TPF以外の新たな治療選択肢ができたのは嬉しい限りです。

OSが「Bonner試験・CPF+RT vs PF+RT」では、約30ヶ月から50ヶ月に延長し、「EXTREME試験・CPF vs PF」では、 約7ヶ月から10ヶ月に延長したそうです。

抗EGFR抗体による有害事象としてアクネ様皮疹(ニキビの様な皮膚障害)が有名ですが、口腔粘膜障害も少なからず出るようです。
その口腔粘膜障害も皮膚障害同様に特徴的でアフタ様口腔粘膜炎(口内炎の様な口腔粘膜障害)のようです。

抗EGFR抗体単独では口腔粘膜炎発生率は10%程度(G3-4は5%以下)ですが、抗ガン剤や放射線と併用すると抗ガン剤や放射線よる粘膜炎発生率を約2倍にするようです。
これは口腔粘膜のEGFRの存在部位の特徴から抗ガン剤と放射線による粘膜障害を増強するためと思われますが、臨床的にも基礎科学的にも十分に検討されていないのが現状で今後の検討が必要ですね。

分子標的薬のmTOR阻害剤に関しては基礎的な研究も進んでおり、どうも抗ガン剤と放射腺とは発生機序は異なるようですが、mTOR阻害剤は他の分子標的薬と比べ口腔粘膜障害の発生率が極端に高いですし、作用機序も異なるので全ての分子標的薬に当てはめる事は出来ません。アービタックスやベクティベックスの坑EGFR抗体の作用機序は皮膚障害同様に粘膜アポトーシスと血管新生阻害により抗ガン剤や放射線による粘膜障害を増強すると考えた方が妥当だと思います。

今後、分子標的薬によるアフタ様口腔粘膜炎を経験することが多くなると思い少し調べていたら、参考になりそうな論文を見つけましたので紹介します。

EGFR.jpg
原文に飛びます


基本、口腔アフタと同様の治療で良さそうです。
私なりに対応を考えてみました。みなさんの参考になれば嬉しいです。

EDFR対応

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